ワンピースは麦わら帽子の青年ルフィが海賊王を目指す冒険の物語・・・
って、そっちじゃないです!!
「わたしのワンピース」という可愛らしい絵の絵本があります。私の娘も大好きで何回も読み聞かせをしました。「ウサギさんがいろんなワンピースを着ていて可愛いなー」というのが、始めて見たときの感想でした。
一方で、この「わたしのワンピース」のあらすじを見て「どういうねらいがあるのか」「どういう意味が込められているなのか」がわかりにくいかもしれないと感じました。

これは…絵本の考察屋にお願いするしかないチュンね!

かずちかー!出番だゾー!

え?呼んだ?呼んだよね?今ちょうど「わたしのワンピース」読み聞かせしてたとこ!
何回も読み聞かせしているうちに「私のワンピース」を読み終わった後、すごくスッキリとした前向きな気分になっていることに気づいたんです。
私はこの「前向きな気分」の正体を探しました。そんな視点で読んでいると3つのポイントが見えてきました。
「わたしのワンピース」は“生きること”を教えてくれる自己啓発的な絵本だったんです。今回は「わたしのワンピース」のあらすじとわたし独自の考察を書いています。
この記事はこんな人に読んで欲しい↓
- わたしのワンピースのあらすじや作者について知りたい人
- わたしのワンピースの内容の意味が知りたい人
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わたしのワンピース(絵本)あらすじと作者
わたしのワンピースのあらすじと作者について簡単に説明しています!
わたしのワンピースの作者
作者は、にしまきかやこさん。優しくてファンタジーな作品が印象的。とても可愛い絵を書かれる作家さんです。
特に【わたしのワンピース】は子どもが書いたような絵で、だからこそ子どもたちも親しみを込めて読むことができるのかなと感じました。
わたしのワンピースのあらすじ
空から落ちてきた真っ白い布で、うさぎさんがワンピースを作りました。それを着てお花畑を通るとワンピースは花模様に、雨が降ると水玉模様に…、次々と柄が変わります。
引用:こぐま社
次々に変わっていく様々な柄が楽しい絵本で、現実では体験できないファンタジーの世界を、絵本を通して疑似体験できます。
オチには有名なとある手法を使われているんですが、子供からすると新鮮で、より不思議な気持ちにさせてくれます。
子供の想像力とファッションへの興味を刺激
風景にあわせ、ワンピースが変化するというファンタジーな内容で子どもの想像力を刺激してくれる作品です。小鳥のワンピースが飛んだことから、ただ模様が変わるだけでなく、「水玉模様ならワンピースが濡れていたりするんだろうな」と思いながら読んでいました。
子どもへの声のかけ方
「花の模様のワンピースは花のにおいがするのかもね」と絵本を読んだ後に子どもと話したりすると楽しいですよ!
たくさんの模様のワンピースが出てきますので、読んだ子どもたちは普段の自分の洋服の模様にも以前より興味深くなります!「今日はこれの着たい!」ってファッションへの興味やこだわりも出てくるかもしれませんね!
実際にわたしのワンピースの世界観を体験
インスタで、にこはなさんという方が「わたしのワンピース」の世界観を体験できるアイディアを投稿していました!

これは…すごいアイディアだチュン‼
やり方は簡単で、わたしのワンピースのキャラクターを書いて、ワンピースの部分を切り抜くだけで準備完了。
あとは紙を空や草、いろんなとこに透かしてオリジナルのワンピースの柄を作ることができますよー。

私も実際にやってみました!


めちゃくちゃ楽しい…
子どもたちも大興奮。絵本だけで完結せずに、遊びにまで応用できる絵本なんですね。
人生に大切な3つのポイント
【わたしのワンピース】には人生の道しるべとなるような3つのポイントが出てきますので、それぞれ解説していきます。
チャンスを活かす
まっしろなきれ ふわふわって そらから おちてきた ミシン カタカタ わたしのワンピースをつくろうっと
わたしのワンピース より抜粋
「まっしろなきれ」はチャンスのことです。「ミシン」という今、自分が持っているものを使い、「ワンピースをつくる」という形で活かしています。
冒頭は、「巡ってきたチャンスを自分ができる形で活かしなさい」と読みとることができます。
きっと、巡ってきたチャンスをチャンスと気づかずに逃してしまう人もたくさんいます。自分には何もないと思ってしまっている人もいます。結果、何の行動も起こさず、不満を持ったまま現状維持している人も多いです。
裸で外を散歩していたウサギちゃんのように、あなたが何かしらの行動をしていれば、チャンスは巡ってくるはずです!ミシンはなくても、針と糸のようなものなら持っているはずです!あとは、あなたにとってのワンピースを作って、行動するだけです。
たくさんの体験をする
絵本の中で、ワンピースの模様は7回変わります。
人生を真っ白なキャンバスに例えることがあるように、真っ白な“きれ”で作ったワンピースはウサギちゃんの人生を表したものだと考えます。
花の模様は人生で楽しかったこと、雨の模様はツラかったこと、最後の星の模様は手を伸ばしても届かないような「夢」です。
ウサギちゃんは序盤、ワンピースがいろんな模様に変わるたび、「わたしににあうかしら」と自分に問いかけています。行動を振り返り、次の行動に移る。トライ&エラーです。
ワンピースの模様が何度も変わるのは、行動すること、何度も挑戦することの大切さを教えてくれているんです。
夢は叶う
絵本の最後、星空に浮かんで眠る夢を見た後、野原で目がさめたウサギちゃんのワンピースが星の模様になっている描写があります。そして、ウサギちゃんは星の模様のワンピースを着て道を歩いていきます。
夢からさめて星の模様のワンピースになっていたのは「夢は叶う」というメッセージではないかと考察しました。星の模様のワンピースのまま歩いていったのは、夢が叶い、自分の道を見つけたからでしょう。
【わたしのワンピース】は、ただ漠然と、無責任に「夢は叶う」というメッセージを伝えようとしているわけではありません。
夢と出会い叶えるまでに、チャンスを活かし、自分で行動を起こし、積み上げた経験の先に夢を叶えることができるというプロセスを伝えようとしているんです。
わたしのワンピース(絵本)あらすじ・レビュー まとめ
シンプルに見える絵本でも、実はいろんな視点で読むことができるんです。【わたしのワンピース】をただの可愛い絵本という感想で終わらせるのはもったいないですよ。
「チャンスを活かして、たくさんのことに挑戦し経験したからこそ、夢は見つかり、そして叶う」というメッセージなんです。
現実では「夢は叶う」というのはなかなか難しいもので、歳を重ねるにつれ毎日の生活に追われ「夢」を見ることを忘れがちです。
一方で、子どもたちにはどんなに大きい夢でも描いてほしいですよね。「現実は厳しいよ」なんて野暮なこと言わずに、「頑張れば夢は叶う!何にだってなれるよ!」と私は言いたいです。人生に希望を持つことは素晴らしいことですから。
ウサギちゃんは真っ白な“きれ”でワンピースを作った。あなたの子どもは、そしてあなたは、その“きれ”で何を作るんでしょうね?
最後まで読んでいただきありがとうございました。









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