私は仕事のスキマ時間にまったり本を読むのが好きなんです。
「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」のシリーズは面白い&読みやすい内容で、スキマ時間に読むというより時間を作ってでも読んでいましたねー。
ベストセラーの「嫌われる勇気」は有名な本ですよね。絶対読みたいと思って、実際に読んで満足していました。
すごい衝撃的な本だった…!
一方で、「幸せになる勇気」は「機会があれば読もうかなー」くらいの認識で、何となーく手に取ったので読んだといった感じです。
しかし、その内容は「嫌われる勇気」と同じくらい人生を変えるものだと感じました。
「嫌われる勇気」だけ読んで「幸せになる勇気」をまだ読んでいない人が、この記事をきっかけに「幸せになる勇気」を手にとってくれると嬉しいです。
全力でおすすめします!
「幸せになる勇気」はこんな人に読んでほしい↓
- アドラー心理学を現実的じゃないと思っている人
- 嫌われる勇気を読んだ人
- アドラー心理学を現実レベルで具体的に知りたい人
幸せになる勇気の感想
「幸せになる勇気」を読んだ率直な感想は、「2冊セットで読むべき」「青年キレすぎ」「やっぱアドラーすげー」の3つでした。
雑な感想チュンね
「幸せになる勇気」は「嫌われる勇気」とセットで読んだほうがいい
アドラー心理学ほど、誤解が容易で、理解が難しい思想はない。
著書 幸せになる勇気より抜粋
「嫌われる勇気」を読んで、私はアドラー心理学を理解した気でいました。それどころか、すでに自分の哲学として実践していけるような感覚さえあったんです。
一方、実際に嫌われる勇気を読んだあと「褒めない、叱らない育児」を実践しようとしたところ私は1日もたたずに挫折。
そこで、「アドラー心理学は理想で現実的じゃない」と思ってしまいました。
(アドラー心理学は理想で現実的じゃない…!)
「褒めない、叱らない育児」は実際めちゃくちゃ難しいんですけどね!
ただ、しっかりとした理解をしないまま、少し実践しただけでアドラー心理学を否定するのは良くないですよね。
私は誤解してたのかもしれません。
多くのアドレリアン(アドラー心理学の実践者)は、誤解を入り口にして、理解の会談を登ります
著書 幸せになる勇気より抜粋
「嫌われる勇気」190万部、「幸せになる勇気」55万部。この売り上げの差の分、アドラー心理学を誤解している人がいる可能性があります。
「嫌われる勇気」でその思想の素晴らしさに触れ、「これだ!人生が変わる!」と衝撃を受けた人も多いでしょう。
しかし、理解したつもりになってアドラーの哲学とは違う方向に進もうとしているかもしれません。
ただ、入り口は誤解でもいいんです。
「幸せになる勇気」を手にとって、理解の階段を登っていきましょう!
青年キレすぎ
著書の中に出てくる青年は「嫌われる勇気」でも哲人に反発し、めちゃくちゃキレてましたね。
キレ芸人かな?
「幸せになる勇気」でも青年はキレまくりです。むしろキレ味増してます!
青年はアドラー心理学に感化され、3年もアドラーの哲学を実践した上で、再び哲人の元にやってきています。
アドラーと哲人はクソ!という結論を出して、決別のために青年はやってくるので序盤からかなり感情的です。
この青年のキャラクターが、「勇気シリーズ」をさらに面白くしてると言っても過言ではないですね。
一生懸命な姿が、心を打たれます。
やっぱアドラーってすごい!
目次をサラッと見ただけで鳥肌が立ちました。
「嫌われる勇気」でアドラー心理学は知っていましたが、あらためて文字でその哲学に触れると心が躍るのがわかります。
「幸せになる勇気」はアドラーの哲学を具体的に書いてあり、さらに理解を深めることができます。「嫌われる勇気」で心のどこかにひっかかっていたものが取れていくような感覚。
「嫌われる勇気」でボヤっとした全体像を掴み、「幸せになる勇気」でボヤっとした全体像をハッキリさせることが大切だと感じました。
「アドラー心理学ってどう行動に移せばいいの?」って人にはうってつけの本です。
幸せになる勇気のあらすじ
「嫌われる勇気」から3年の歳月が流れたのが「幸せになる勇気」です。
3年前に哲人と友人として、別れたはずの青年はアドラーと哲人に失望し、アドラーを捨てるために再び哲人の元を訪れます。
図書館を辞め、教師になった青年はアドラーの言う「ほめてはいけない、叱ってもいけない」という教育方針で生徒たちと向き合ってきました。
その結果、教室は荒れ、アドラーは現実的ではないと悟った青年。
再び哲人は青年とアドラー心理学について議論します。
2人の議論はもちろん3年前よりも深く、具体的な内容です。
教育・仕事・愛、すべては人間関係。
「自立」と「愛」という大きなテーマを、青年は理解しアドラーの階段を登ることができるのでしょうか。
これが、2人の最後の別れになります。
哲学の本なのに、読み物としても面白い!
青年ってどこか憎めないチュンよね~!
きっと自分に似てるところがあるからだゾー!
「幸せになる勇気」で学ぶ「自立」と「愛」
「幸せになる勇気」の大きなテーマである「自立」と「愛」について私の解釈を交えて簡単に触れていきます。
まずは「尊敬」から始めよう
「自立」を語る前に、「尊敬」について理解しておかないといけません。
尊敬に対する私の認識は青年と同じで「すごい人に対するあこがれのようなもの」でした。
しかし、哲人はこう言います。
いいえ。それは尊敬ではなく、恐怖であり、従属であり、信仰です。相手のことを何も見ておらず、権力や権威に怯え、虚像を崇めているだけの姿です
著書 幸せになる勇気 より抜粋
私はハッとしました。私はあこがれた人のありのままの姿ではなく、その人が出した数字や権威性にビビッてただけだったのかも…。
「尊敬」ってのは、条件なしに、その人のありのままを認めることなんですね。
「自立」
「わたし」の価値を他人に決めてもらうこと、それは依存です。一方、「わたし」の価値を自らが決定すること。これを「自立」と呼びます
著書 幸せになる勇気 より抜粋
私は、自立と言う言葉を聞いて1番最初に思い浮かぶのが「経済的な自立」でした。一方でこの本の中では、年齢や経済面ではなく自分を「尊敬」することを自立と呼ぶようです。
自分の生き方を自分で選ぶというのは一見当たり前のように思えるけど、意外と難しいんですよね。「他の人からどう見られるか」という他人の目を常に意識しながら過ごしている人が多いように感じます。
他者の評価で自分の価値を決めているのは自立ではありません。自分で自分を評価し、認め、尊敬できた先に自立がるんです。
自分の生き方は自分で選んでいい。
先日、4歳の娘に「テレビ見ていい?」と聞かれました。アドラーを知る前の私は「いいよ」「ダメ」「お片づけしたらね」と許可や条件を出していたでしょう。しかし、それでは娘の自立心は育ちません。
そのときは「離れて見ないと目が悪くなるし、お片づけも残ってるけど、どうする?」と娘に決めさせるようにしました。
つい、いいよって言ってしまうときももちろんあります
自分の行動も、子育てに関してもアドラー心理学の「自立」を意識すれば、他者に与えられた価値の中で生きるよりも幸福な人生が送れるはずです。
「愛」
そして愛は、人生の主語を「わたしたち」に変えます。
著書 幸せになる勇気 より抜粋
今まで「わたし」を自分の人生の主語として生きてきました。自分の人生だから当たり前ですよね?
しかし、それでは自己中心的な世界観から抜け出せません。
また、他人の評価を気にし過ぎてるひとは、人生の主語を「あなた」として生きているのかもしれません。それはもはや自分の人生ですらありませんよね。
尊敬し、自立を理解し、人を愛するというステップが大切だと感じました。自分自身を尊敬できていないと、自分に自信が持てずに、傷つくことを恐れて、愛に臆病になってしまいますからね。
相手がどう思っていても関係ない、ただ愛する。そして相手も愛してくれたなら「わたしたち」を主語として、自己中心的な世界から幸せな世界へといけるんです。
幸せになる勇気は、愛する勇気なんですね。
幸せになる勇気 感想・あらすじ まとめ
「幸せになる勇気」「嫌われる勇気」は日本と同じくらい海外でも売れていて、世界累計で500万部を突破しています。
「自分を変えたい」と思っているのは世界共通なのかもしれませんね。
現在子育て中の私にとって、教育についてガッツリ書かれていたのは嬉しかったです。アドラーのマインドは、子どもを愛し、自立の援助をする上で必ず役に立つ指針だと思っていました。
著者の岸見一郎さんはあとがきで「嫌われる勇気」を「地図」、「幸せになる勇気」を「コンパス」だと言っています。
「嫌われる勇気」で見えた勇気の地図と、「幸せになる勇気」で得たコンパスを持って初めて、やっと私たちは前へ進むことができるんだと思います。
「幸せになる勇気」で具体的な行動指針を知り、アドラー心理学を実践しながら理解の階段を登っていきましょう。
勇気を持って、自分の人生を選ぶために!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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