この記事では、くれよんのくろくん【絵本】のあらすじを簡単に解説し、テーマやねらい、内容を考察。絵本の楽しみ方やメッセージ、くろくんの心について深堀りしています。
- くれよんのくろくんのあらすじを簡単に知りたい人
- くれよんのくろくんのねらいが知りたい人
- くろくんのあらすじがしっくりこない人
くれよんのくろくんの読んだことがある人も、読んだことがない人も楽しめる内容です。
あなたの子どもはどんな性格ですか?子どもはそれぞれ、いろんな性格を持っていますよね。どんな性格でも、大切な個性です。
主人公のくろくんは内気で、目立たない性格です。しかし、それでもキラリと輝ける場所があることを【くれよんのくろくん】を通して学ぶことができますよ!
子どもはもちろんのこと、「自分の子どもは積極性がないけど大丈夫かな」「おとなしいから自分の素直な気持ちを出せないかもしれない」そんな風に子どものことを心配している優しいママとパパにも、ぜひ読んでほしい絵本です。

月に20冊以上の絵本を読み聞かせている私が、あらすじをできるだけ簡単にわかりやすく、ねらいや内容についても独自の視点で考察していきます。

今後のくろくんシリーズにも繋がる絵本だから、他のシリーズを読み聞かせるためにもしっかりねらいを知っておきたいチュンね!

オイラもくろくんみたいに内向的だから、この絵本はすごく感情移入して読んじゃうんだ。くろくんの心に注目した考察は必見だゾー。
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くれよんのくろくんの簡単なあらすじと絵本の概要
くれよんのくろくんのあらすじと作者について書いています。作者の背景まで知ると、絵本をより楽しむことができますよ!

もうすでに知っているという人は目次から読み飛ばすんだゾー!
作者
作者は、なかやみわさん。出版社は童心社、対象年齢は3歳~です。【くれよんのくろくん】はシリーズ化していて、他にもたくさんタイトルがあります。なかやみわさんは作品によってクレヨンや色鉛筆などを使い分けているほどのこだわりを持つ作家さんなので、この絵本の主人公である「クレヨン」への思い入れも強かったんじゃないかと思います。
●なかやみわさんの他の絵本のレビュー

この「どんぐりむらのほんやさん」は絵が細かくて長時間見れるし、ストーリーも本屋の店員さんが成長していくストーリーで熱いですよ!
くれよんのくろくんのあらすじを簡単に紹介
新品のまま使われることなく、たいくつしていたくれよんたち。ある日、箱をとびだしたきいろくんは、まっしろな画用紙をみつけます。きいろくんが、クルクルッと画用紙にチョウを描いてみると、なんていい描き心地! 「そうだ。チョウには、おはながひつようだね」きいろくんに連れられて、あかさんとピンクちゃんもやってきました。あかさんがチューリップを、ピンクちゃんがコスモスをさかせます。「おはなにははっぱがひつようよ」今度はみどりくんときみどりさんが呼ばれ、そして次つぎとほかのみんなも集まって、絵ができあがっていきます。けれど、くろくんだけは、きれいに描いた絵を黒くされてはたまらないと、みんなの仲間に入れてもらえません。さみしそうなくろくんのところへ、シャープペンのおにいさんがやってきました。シャープペンのおにいさんが、くろくんに教えてくれたこととは……。
引用:童心社
シャープペンのお兄さんがめちゃくちゃイケメンなんですよなー。
他人と違うことで劣等感を感じるときに、どんなふうな考え方や行動をしていけばいいか、考えさせられるストーリーになっています。
くれよんのくろくんのテーマは「人の価値」
【くれよんのくろくん】はどんな人でも良いところがあり、みんなが活躍できる機会があるんだってことを教えてくれる絵本です。
くろくんは他のクレヨンと比べると、目立たなくて自分を主張しないタイプ。みんなのようなカラフルな絵は書けません。一方で、真っ暗な夜空を書けるのはくろくんだけ。
誰でも自分にしか書けないものを持っている。つまり「どんな人にも活躍できる機会がある」というメッセージが込められています。
人の価値を見つけることは簡単ではありません。クレヨンたちや、くろくんが自身が「くろくんの価値」に気づけなかったように、私たちも自分の価値や輝ける場所はどこなのかわからなくなることだってありますよね。
それでも、シャープペンのおにいさんのように価値を見出してくれる人もいる。みんなが輝ける場所は必ずあります。
自分には価値がある。自分の価値を疑わないでいいと、子どもに思ってもらえたら嬉しいですね。
ねらい:物の使い方を広い視野で見ると世界が広がる
黒いクレヨンは、黒いものを書くためだけのものじゃありません。絵本では「黒い色」と「クレヨンの削れる特性」を活かして夜空の花火を描きました。
私たちもクレヨンたちのように、先入観で物事を決めつけて見ていることも多いんじゃないでしょうか?
物には本来の用途と、工夫して生まれる別の用途があります。その別の用途は、工夫する人しだいではたくさんあるかもしれません。
シャープペンのおにいさんは自分の用途を書くことだけに縛られずに、クレヨンを削るという使い方をしました。
自分にできることこの幅を広げ、誰かの役に立とうとするシャープペンのおにいさんの姿勢を見習いたいですね。
くろくんの心は満たされたのか?くろくん視点で考察
くろくんの心に着目すると、完璧なハッピーエンドとは言えないと、私は考えました。
承認欲求が満たされたのは確かですが、くろくんの心はまだ不安を抱えたままだと思ったからです。
絵本に出てくる夜空の花火は、カラフルなクレヨンたちの下地があり、シャープペンのお兄さんの仕上げがあって完成しています。それを内気な性格のくろくんが「ぼくが作った作品だ!」と自信を持てるでしょうか?
結局「自分だけでは何もできない」という気持ちがくろくんの中に残り続けていると思います。
一方で、シャープペンのお兄さんは環境を変えてくれました。みんなから認められているという環境です。
この環境の変化によって、くろくんは今後いろんなことにチャレンジしやすくなっているはずです。
きっと、くろくんはここから変わっていくでしょう。「ぼくは、どこをけばいいの?」なんて受け身な質問は、もうしないと思います。自分で考え、行動し、自分の可能性を模索していく。主体性を持って生きていく未来のくろくんの姿が私には見えました。

くろくん、これから頑張るんだぞー
くれよんのくろくんのあらすじ&ねらいと内容の考察!まとめ
【くれよんのくろくん】のあらすじやタイトルでもわかる通り、クレヨンを題材にした絵本ですので、子どもは「クレヨン」「色」「お絵かき」にも興味を持つはずです。
読み聞かせの前に、クレヨンと白い紙を用意しておくのをオススメします!絵本を読んだあとに子どもに「お絵かきする?」と言って出してみてください。とても喜んでくれますよ!
くれよんのくろくんの『くれよんセット』も販売されていますよー。
身近なものをが出てくる絵本は、子どもにとってすごく印象に残りやすいんです。自分と関連したものから、子どもは学んでいくから。
【くれよんのくろくん】はクレヨンやお絵かきをもっと身近にしてくれます。絵が上手な、芸術的な人になってほしいと思っているなら、まず【くれよんのくろくん】を読み聞かせてみませんか?
子どもの中に、絵や色への興味が沸くはずですよ!
最後まで読んでいただきありがとうございました
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