「いもうとのにゅういん」という絵本は、あの有名な「はじめてのおつかい」の作者さんが書いた絵本です。はじめてのおつかいはご存知の方も多いんじゃないでしょうか?
「あさえとちいさいいもうと」の続編にあたるのが「いもうとのにゅういん」です。続編ではありますが、この作品だけでもちゃんと楽しめる絵本になっています。
3歳くらいの幼稚園に通うようになる年齢の子どもに「人に優しくすること」「思いやりの心」を教えるのにうってつけの絵本ですよ!
この記事では、いもうとのにゅういんのあらすじや作者、対象年齢や見どころについて詳しく書いています。
ぜひ絵本選びの参考にしてくださいね!

大人も泣ける素敵な絵本チュン!
この記事はこんな人に読んでほしい↓
- いもうとのにゅういん(絵本)のあらすじが知りたい人
- いもうとのにゅういん(絵本)の対象年齢が知りたい人
- いもうとのにゅういん(絵本)のねらいが知りたい人
いもうとのにゅういん(絵本)あらすじ・作者
いもうとのにゅういんをまだ知らないという人もいると思うので、あらすじ・作者について解説していきますね!
簡単なあらすじ
いもうとのにゅういんのあらすじを公式サイトから引用させてもらいます。
あさえが幼稚園から帰ってくると、お母さんはぐったりした妹のあやちゃんを病院につれていくところでした。友だちと遊びながら待っていると、お母さんが帰ってきて、あやちゃんが盲腸の手術で入院することになったといいます。あさえはお父さんが帰ってくるまで、ひとりで留守番をします。そのうち暗くなって、雷が鳴り……。妹の入院でちょっぴりお姉さんになったあさえの物語です。
引用:福音館書店

公式のあらすじ見てるだけで泣きそう…
作者・絵本の情報
作者は筒井頼子さん(作)、林明子さん(絵)です。「はじめてのおつかい」でおなじみのお2人ですね。小さい子の心を表現するのがとても上手な作家さんです。出版社は福音館書店、初版は1983年です。

「はじめてのおつかい」や「あさえとちいさいいもうと」など他の作品もオススメだゾー!
●筒井頼子さん、林明子さんの他の作品レビュー
いもうとのにゅういん(絵本)の対象年齢は?
読んであげるなら3才から、自分で読むなら小学校初級むきと絵本には書いてありますね。
実際には何歳の子に読み聞かせている人が多いのか、私の4歳の長女に読み聞かせたときの反応を書いていきます。
3歳~5歳にピッタリ!
レビューを見て調べてみると4歳前後の子どもに読み聞かせている人が多かったです。姉妹の絆や思いやりを絵本を通して感じることができる年齢だからでしょうね!
ちなみに大人も読める絵本です。油断して読み聞かせていると泣いちゃうから注意が必要ですよ!
実際に4歳の長女に読ませてみた!
この本を読み聞かせる2週間ほど前に、ちょうど1歳の次女が1日だけ入院しました。「いもうとのにゅういん」は自分の体験とも重なったからか、今まで見たこともないくらい真剣に話を聞いていました。
長女は絵本を読み終えたあと、長女は入院していたときの次女の様子をたくさん聞いてきました。それから次女に対してお世話することも増えて、お姉ちゃんとしての自覚が芽生えたようでした。

この絵本を読み聞かせてよかったー!
いもうとのにゅういん(絵本)のねらいは?
いもうとのにゅういんのねらいは「子どもの心の成長」です。
細かく分けると「困難は乗り越えられるということ」と「思いやりの気持ちを育てること」の2つ。それぞれ解説していきますね。
困難は必ず乗り越えられる
あさえにとって怖いことが重なります。
妹の入院、お腹を切る手術、家に1人きり、激しい雨と雷、それが突然いっぺんにやってくるわけですから、まだ小さいあさえにはかなりの恐怖だったはず。その反面、お父さんが帰ってきた場面の安心感はすごいです。
そして恐怖の中、あさえはずっとあやちゃんの心配をしていました。あやちゃんの手術は無事成功し、2人の困難な1日は幕を閉じます。
翌日2人が笑顔で再会し絆が深まる場面を見ると、「困難は乗り越えられる」そして「困難の先には素敵なことが待っている」ということを、絵本を読む子どもは感じることができるでしょう。
思いやりの気持ちを育てる
大切なほっぺこちゃんをプレゼントしたり、折り紙を折ったり、手紙を書いたり、あさえは入院して頑張っているあやちゃんのために自分にできる限りのことをしてあげます。
あさえの大切な妹への思いやりの気持ちは、絵本を読む子供たちに素晴らしい影響を与えるはずです。ワガママな年頃の子どもの心に、思いやりの芽が顔を出すかもしれません。
個人的には友達のひろちゃんが雨に打たれず帰れたかも心配でした。友達の家の緊急事態を目の当たりにして、引き止める友達を置いて、雨に打たれて帰るのはあまりにも酷ですよね。
こう考えることも、思いやりです。私たち大人が感じたことも、子どもと共有していきたいですね。
いもうとのにゅういん(絵本)の見どころ
お話ももちろん素敵ですが、林明子さんの絵もすみずみまで見ないともったいないですよ!
ティッシュの位置がめちゃくちゃ高いのはあやちゃんのいたずら防止のためかなーとか、背景までこだわって描いてあります。
中でも、ここは絶対見て欲しいってポイントを2つ紹介しますね。
「はじめてのおつかい」とのリンク
病院の受付の近くに「はじめてのおつかい」のみいちゃん家族いるーー!しかも牛乳買ってる!笑
「はじめてのおつかい」と同じ街だったんですね!
みいちゃんとあさえは同じ幼稚園でお友達だったりするのかな!?と想像が膨らみます!もしそうだったら、作者のファンにはたまらないですよね!
あさえとほっぺこちゃん
ほっぺこちゃんは、あさえにとってただのおもちゃではありません。もう1人の妹であり、大切な宝物なんです。
不安でたまらないあさえがベッドにもぐりこむ場面で、ほっぺこちゃんを守るように抱きしめていること、おかあさんとあやちゃんがいない食卓にほっぺこちゃんの食事が用意されていること、絵を見ているとどれだけあさえがほっぺこちゃんを大事にしているかが伝わってきます。
でも、あさえにはそんなほっぺこちゃんよりも大切なものがありました。
あやちゃんです。
あさえがほっぺこちゃんをどれだけ大切にしているかを意識してから読むと、いもうとのにゅういんはもっと感動できる絵本になりますよ!
いもうとのにゅういん(絵本)あらすじ・レビュー!対象年齢やねらいの解説! まとめ
姉妹の絆を書いている絵本ですが、実は1人っ子の子どもにもオススメできる絵本なんです!
いもうとのにゅういんを読むことで、兄弟姉妹がいる子どもはあさえと一緒に成長し、思いやりを持って兄弟と接することができるようになります。
一方で、1人っ子でもいもうとのにゅういんを通して兄弟がいる家庭を想像して思いやりについて学ぶことができ、きっと今までよりお友達にも優しく接することができるようになりますよ!
子どもって自分のことばかりでワガママになるものです。それはそれで成長の過程で大切なことなんですが、「思いやりって何なのか」を知っておくことも大切。
人に喜んでもらうことの嬉しさに、子どもはいもうとのにゅういんを通して気づくはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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