ロングセラーで絵本の定番、はじめてのおつかい。有名な絵本なので知っている人も多いですよね。人気のテレビ番組はじめてのおつかいの元ネタもこの絵本です。
私は子どものころ絵本はあまり読んでいなかったので、自分の子どもに絵本を探すときに「はじめてのおつかい」と出会いました。
私と同じように、子どもの絵本を探していて「はじめてのおつかい(絵本)のねらいやあらすじを知りたい」って人もいると思うので、ねらいやあらすじ、著者、見どころについて解説していきますね。
その後に、私の独自の考察で深堀りしていきますので「もう何回も読んだことある」という人も楽しめるレビュー記事になっています。
ねらいとあらすじを再確認して、はじめてのおつかいという名作の絵本を、すみずみまで楽しみましょう!
ちっちゃいころよく読んだチュン!
この記事はこんな人に読んでほしい↓
- はじめてのおつかい(絵本)のあらすじが知りたい人
- はじめてのおつかい(絵本)のねらいが知りたい人
- お母さんの「赤ちゃんの牛乳」発言に疑問が残ってる人
はじめてのおつかい(絵本)のねらいや楽しみ方は?見どころが満載!
みいちゃんの一部始終の表情でわかりますが、すごい緊張感です。おそらく友達のともちゃんと会ったときだけはドヤ顔でしょうけどね!笑
そんな緊張感のある小さな冒険の物語はじめてのおつかい(絵本)のねらいと、ここに注目してほしい!というポイントを解説していきますね!
ねらいは「子どもの自立心を育てること」
ズバリ、ねらいは「子どもの自立心を育てること」でしょう!
「5歳の女の子のおつかい」は同じくらいの歳の子どもにとって大きいインパクトです!みいちゃんに感情移入して絵本を読むことで、自分1人で何かをするという意識が強くなり、子どもの自立心を育てます。
「もう少しおもちゃを片付けてほしい」「脱いだ服を脱ぎっぱなしにしないでほしい」などの悩みを持つパパ・ママ!言葉で言っても聞いてくれないなら、「はじめてのおつかい」で自立心を育ててみるのも1つの手ですよ!
描き込まれた絵には小ネタが満載
「はじめてのおつかい」は絵の描き込みが細かい上に、小ネタが満載なんです!絵に描いてある文字まで全部読んだり、絵をすみずみまで見ることで、何度も「はじめてのおつかい」を楽しむことができます!
お店の前にあるポスターは見ましたか?林明子先生の絵教室のポスターがありますよ!お店の名前が「筒井商店」なので、筒井頼子さんの家はお店だったんでしょうか?いろんな想像ができて飽きませんね!
ともちゃんと会う見開きのページなんかは見ごたえ抜群です!掲示板で、「探しています」のポスターに描いてあった迷い猫を探すのも面白いですよ。
見れば見るほどたくさんの発見があって、何度も読める絵本です!
気づかなかったチュン!
もう1回読んでくるゾー!
はじめてのおつかい(絵本)あらすじと著者
「はじめてのおつかい(絵本)って読んだことない!」って人のために、はじめてのおつかいのあらすじや著者などの情報をまとめますね!
著者や絵本の情報
著者は、筒井頼子さん(作)・林明子さん(絵)です。出版は福音館書店、初版1977年。対象年齢は、読み聞かせは3才からとなっています。
筒井頼子さんと林明子さんの絵本は名作ばかりで、読んだ人の感性を揺さぶる素敵な魅力が詰まった本が多いんですよね。特に「おでかけのまえに」は子どもより親世代に読んで欲しい絵本だと思いました。
●筒井頼子さんと林明子さんの他の絵本のレビュー
はじめてのおつかい(絵本)の簡単なあらすじ
みいちゃんはママに頼まれて牛乳を買いに出かけます。自転車にベルを鳴らされてどきんとしたり、坂道で転んでしまったり、ひとりで歩く道は緊張の連続です。坂をあがると、お店につきました。お店にはだれもいません。みいちゃんは深呼吸をして、「ぎゅうにゅうください」と言いました。でも、小さな声しかでません。お店の人は、小さいみいちゃんには気がつかないみたい……。小さな女の子の心の動きを鮮やかに描いた絵本です。
引用:福音館書店
みいちゃん、おつかいできてすごいゾー!
はじめてのおつかい(絵本)の口コミ
ハラハラドキドキ、そしてウルウル…
小さなみぃちゃんは赤ちゃんのために、初めてのおつかいを頑張ります。お店でドキドキと不安でいっぱいの中、一生懸命にお店の人に声をかけるところ、読んでいる方まで心の中で『頑張って!』と応援してしまいます。おつかいを終えたみぃちゃんはすごく成長したでしょうね。今はお家からお店までひとりでおつかいすることが難しいこともありますが、とてもいいお話です。
みいちゃんがおつかいしている姿は絵本を読んでいてつい応援したくなりますよね!確かに今の世の中は1人で家から店までおつかいするのはリスクがあって難しい場合もあります。
現実で実際にできないことも、絵本を通して体験することで子供は成長できるかもしれませんよ!
まだチャレンジできませんが…
林明子さんシリーズで6歳の娘に何冊か読み聞かせたものの一つです。ひとりで買い物や外に遊びに行ったことがない娘ですが、主人公の名前を娘に変えて読むと一緒になってドキドキしているようでした。おばさんを呼ぶときに大きな声がでない主人公が、自分の娘の姿と重なり、親の私は頑張れー!と思いながら読みます。
みいちゃんの名前を自分の娘に置き換えるって素敵ですね!子供も自分のことのように感情移入しやすいですし、親も自分の子供を応援するように絵本に入り込むことができますよね。
林明子さんの絵はあたたかくて私も大好きです!
長く愛される絵本
こどもの頃に幼なじみの友達の家にあったのを、鮮明に覚えています。
図書館へ行く夫にこどもの絵本も頼んだ時に、借りてきてくれました。5才、6才の息子たちが寝る前に選んできます。
一人でおつかい、行ってみたいような、ちょっと怖いような、そんな思いを抱えている我が子たちが、絵本から勇気をもらっているようです。
絵本って気に入ったのを何回も読み返すから、自分の中で大切な思い出の1冊になりますよね!自分が子供の頃に読んでいた絵本を、自分の子供が読んでいるって感慨深いものがありますね。
はじめてのおつかいは読む人に勇気を与えてくれる絵本です。みいちゃんの勇気が読む人の背中を押してくれるんですよね!
はじめてのおつかい(絵本)の秘密を考察【お母さんの嘘】
ここからは私の考察です。この絵本には秘密があるんです。その秘密の鍵を握るみいちゃんのお母さんの視点で見ていきます。
冒頭のセリフに違和感!?お母さんは秘密がある!
私が疑問に思ったのが「あかちゃんの ぎゅうにゅうがほしいんだけど、まま ちょっと いそがしいの。ひとりで かってこられる?」というセリフです。
ん?赤ちゃんって牛乳飲むっけ?
調べてみると、赤ちゃんに牛乳を飲ませるのは1歳以降が望ましいと厚生労働省が発表しています。
はじめてのおつかいの赤ちゃんを見てみると、首はすわっているので生後3か月くらいは経っていますね。しかし、まだベビーベッドを使っているところを見るとつかまり立ちはまだしてないと考えられるので、おそらくこの赤ちゃんは生後3か月~1歳未満だと推測できます。
つまり、お母さんが言った「あかちゃんの ぎゅうにゅうがほしいんだけど」は嘘なんです!
では、なぜお母さんがそんな嘘をつく必要があったのか、その理由を考えてみましょう。
おつかいは突発的なものではなく、綿密に計画されたものだった!?
おつかいさせるなら、買ってきてもらうのは他の物でもよかったはずです。それなのにお母さんが牛乳にしたのには2つの理由があります。
1つ目の理由は、「家族みんなへの貢献」です。「あかちゃんの ぎゅうにゅう」「おつかい」この2つの言葉で、みいちゃんの中では赤ちゃんとお母さんの2人のために頑張るという気持ちが生まれます。
誰かに貢献するというのは嬉しいものですよね。お母さんが「あかちゃんのぎゅうにゅう」という言い回しをすることで、「おつかいで牛乳を買う」という1つの行為に対して、みいちゃんは家族みんなの役に立てるという貢献感を得ることができるんです。
2つ目は、「労働の対価」です。つまり、みいちゃんのおつかいに対するご褒美ですね。「はじめてのおつかい」の裏表紙を見てみると、みいちゃんが牛乳を飲んでいます。
牛乳はみいちゃんのおつかい後のご褒美だったんです。自分がはじめてのおつかいで買ってきた牛乳って絶対おいしいですよね!お母さんは、おつかいはみいちゃんにとっても意味のあるものにしたかったんです。
お母さんがなぜ「あかちゃんのぎゅうにゅう」と嘘を言ったのか?なぜ牛乳でなければならなかったのか?それは「はじめてのおつかい」で、みいちゃんの心を育て、満たすためだったんですね。
それにしても、お母さんの前世は軍師だったんでしょうか!?諸葛孔明や竹中半兵衛を思わせる策士っぷりです!
はじめてのおつかい(絵本)のあらすじを真似して「おつかいごっこ」!
絵本に書いてあることを子どもが真似したがるのも、良い絵本の特徴です。「はじめてのおつかい」を読んで子どもは「おつかいに行きたい!」と言ってくるかもしれませんね。
いきなりおつかいは難しいので「おつかいごっこ」から始めてみましょう!商品を選び、お金のやり取りをする「おつかいごっこ」はただの遊びではなく、生活に役立つ学びにもなります。
ショッピングのおもちゃを使って本格的に「おつかいごっこ」をするのも楽しいですよ!
「はじめてのおつかい」を読んで、読んだことを体で表現して、絵本を最大限に楽しみましょう!パパもめがねのおじさんの役をやったり、自転車の人の役をやったりして一緒に遊んでみてはいかがですか!?
「はじめてのおつかい」で子どもの自立心を育て、お兄さんお姉さんへの1歩を踏み出してみませんか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント